
アメリカという慣れない土地での初めてのパン作り。実体験を通じて、「持ってきてよかった!持ってくればよかった!」と思った道具や材料を紹介します。
日本から持っていくべき「道具」
アメリカの道具はサイズが大きく、大雑把な作りのものが多いのが難点です。また、日本のように安く手に入るものは稀です。百円均一を中心に、日本で買えるものは日本で買っておくことをお勧めします。
デジタルキッチンスケール(0.1g単位で計れるもの)
パン作りは化学です。イーストや塩の1gの差が膨らみに影響します。アメリカの計り(Scale)は1g単位のものが多く、精度が甘いことがあるため、日本製の精密なもの(0.1g単位)があると安心です。
パン切りナイフ(パンスライサー)
焼きたてのふわふわパンを、潰さずに薄く切るのは至難の業。「パン切り包丁」は日本製の切れ味が鋭いものが優秀です。
パンこねマット(シリコン製)
ホームベーカリーで生地だけ作り、成形パン(クリームパンなど)を作る際に重宝します。目盛り付きのシリコンマットを敷くと衛生的で片付けも楽です。100均で格安に手に入るのでとりあえず買っておくと便利です(220円でした)。
ホームベーカリーではなく最初から手ごねで作る場合は、大理石などのこね台もおすすめです。
シルパン(Silpain) / シリコンベーキングマット
アメリカのオーブンシート(Parchment Paper)は質がバラバラで、パンの底が焦げ付いたり、くっついたりしがちです。シルパン(網目状のマット)を使えば、熱が均一に伝わり、底がカリッとプロのような仕上がりになります。繰り返し使えるのでオーブンシートの在庫を気にする必要がなく便利です。
アメリカのオーブンは巨大なので、日本の天板サイズに合わせたシルパンだと小さすぎる場合もありますが、いずれにせよ日本製の「家庭用オーブンサイズ」は小回りがきくので1枚あると便利です。

スケッパー(カード)
生地を分割したり、マットから剥がしたりする道具。100均などのコンパクトなものが、日本人の手には一番使いやすいです。

粉ふるい(こしき / シフター)
アメリカの粉ふるいは「ハンドルを握ってシャカシャカする巨大なカップ型」が主流で、洗うのが非常に面倒です。日本の持ち手つきのストレーナー型(写真左)は、少量だけ振るいたい時(仕上げの強力粉など)に片手で使えて重宝します。写真右のものは、相当量振るいたい時はもちろん、カスタードなどを濾すときにも使えるので便利です。

計量カップ、小さじ・大さじ(計量スプーン)
アメリカと日本では、計量カップや軽量スプーンの量が異なります。
アメリカ:1カップ 240ml / 1 Tablespoon 14.8ml / 1 Teaspoon 4.9ml
日本:1カップ 200ml / 大さじ15ml / 小さじ5ml
計量スプーンは微々たる差に見えますが、日本のレシピ本を見て作るなら、日本製の計量スプーンを使わないと味がボケたり膨らみが変わったりします。あって損はないと思います。

洗えるシリコン刷毛(はけ)
焼く前のパンに卵液(ドリュール)を塗る際、アメリカの刷毛は毛が太くて硬い「バーベキュー用」が多いです。パン生地を潰さずに優しく塗れる、日本の細いシリコン刷毛や山羊毛の刷毛は必須アイテムです。
めん棒(ガス抜きめん棒)
アメリカのめん棒(Rolling Pin)は巨大で重い木製のものが多く、菓子パンのような小さな生地を伸ばすのには向きません。また、表面に凹凸がある「ガス抜きめん棒」は、生地を傷めずに気泡を抜けるので、日本から持っていくと役に立ちます。
温度計(中心温度計)
焼き上がりの確認や、仕込み水の温度を測るのに使います。アメリカのものは華氏(℉)表示がメインなので、摂氏(℃)に慣れているなら、℃表示のデジタル温度計があると計算の手間が省けます。
霧吹き(ミストスプレー)
焼成前にシュッと水をかけるだけで、パンの皮がパリッとします。日本の100均などの「細かいミストが出る霧吹き」は、アメリカの掃除用のような粗いスプレーより遥かに優秀です。
水用とオイル用の2本があると便利です。

その他こまごましたもの
小さな泡だて器やジャムスプーン等、こまごましたものも日本のほうが安価。100~500円程度で手に入るので一通り買っておくと便利です。

ラップ(日本のサランラップ等)
アメリカのラップは「切りにくい・くっつかない」でストレスが溜まるといわれています。ベンチタイム中に生地を乾燥させないためにピタッと密閉できる日本のラップは、パン作りにおいても最強の味方です。
(といいつつ、私はアメリカのラップもそんなに嫌いではありません…)
洗って使えるペーパータオル
ベンチタイムに活用するものはラップだけではありません。洗って使えるペーパータオルも大活躍してくれます。乾燥防止の濡れふきんが必要な場合はこちらを使用しています。洗濯して再使用するふきんよりも衛生的な気がしています。

日本から持っていくべき「材料」
日本特有の材料
まずは日本食スーパーでしか手に入らない、アメリカでは見たことのない食材を紹介します。
あんこやきなこ、ごま
和風なパンを作るときに重宝します。どちらも大抵日本食スーパーでも手に入りますが、やはり高級です。お餅が手に入った時も大活躍。和菓子好きの方は特に、持っていて損はないと思います。個包装があればそれが一番便利です。
小豆、練りあんは日本食スーパーで売っていますが、さらしあんはあまり売っていない印象です。あんこは小豆から作るのが一番おいしいですが、手軽かつ甘さを調整できるのでさらしあんもお気に入りです。

乾燥明太子
マヨネーズやバターと混ぜてパンに塗ることで気軽に明太パンを楽しむことができます。日本食スーパーでは冷凍の明太子をゲットできますがこちらもやはり高級。どうせ買うならパンではなくごはんと楽しみたいと思ってしまってなかなかパンに使うことができない私でも、これがあれば明太パンを楽しむことができるので重宝しています。
※ごはんにかけてもおいしいですが、そのままかけるにはふりかけ感が強いのでパン向きです。

抹茶、ほうじ茶パウダー
パン作りにもお菓子作りにも重宝するお茶パウダー。抹茶は日本食スーパーにも売っていますが、ほうじ茶パウダー(写真のものはセリアで購入)は全然見かけません。

つぶジャム
結構な重量になるので持ってくるのは躊躇いますが、個人的には持っておきたい商品の一つ。
つぶジャムとはその名の通り、小さな粒状のジャムのこと。パンやお菓子に混ぜて焼くことでフレッシュな味と食感を楽しめる製菓材料です。アメリカでは見かけたことがありません。日本では、セリアや製菓材料店で手に入れることができます。貴重なので日常的に使用することはできませんが、特別な日に使っています。とってもおいしいです!

アメリカでも手に入る材料
次に、アメリカでも手に入るものの、駐在初期にあると便利な材料を紹介します。
インスタントドライイースト(個包装タイプ)
アメリカでも「Red Star」などのイーストは買えますが、大袋だと発酵力が落ちやすいです。日本の「サフ(赤サフ)」の個包装タイプは安定感が抜群で、失敗したくない駐在初期には心強い味方です。慣れたころに、アメリカで買えるイーストに挑戦すると楽しいです。
粉ゼラチン
アメリカでも「KNOX Unflavored Gelatine」等が買えますが、日本のレシピで作るには調整が必要。重たいものでもないので持っておくと楽です。

スキムミルク(個包装)
ホームベーカリーのレシピによく登場するスキムミルク。アメリカのスーパーでも「Non-fat Dry Milk」として売っています。アメリカのものはビタミンAとビタミンDが添加されているものが多いので、脱脂粉乳のみのスキムミルクが良い場合は、日本から持参することをおすすめします。

今回は、実体験を通して日本から持っていくおすすめの道具、材料を紹介させていただきました。日本特有のもの、100均で購入できるものを中心に持っていくと重宝します。ひとまず100均の製菓道具、材料コーナーを練り歩くのがおすすめです!


